アシナガバチの巣を初期段階で落とすことも重要ですが、そもそも巣を作らせないように予防することができれば、それに越したことはありません。アシナガバチが巣を作りやすい場所を把握し、事前に対策を講じることで、巣作りのリスクを減らすことができます。アシナガバチは、雨風をしのげて、外敵から見つかりにくい場所に巣を作る傾向があります。具体的には、家屋の軒下、ベランダの天井や手すりの下、窓のひさし、エアコンの室外機の裏や内部、換気口フードの中、庭木や生垣の枝葉の間、物置やカーポートの隅などが好まれます。これらの場所を、特にアシナガバチが活動を開始する春先(4月〜5月頃)に、定期的に点検する習慣をつけましょう。早期に巣作りを発見できれば、初期段階で対処しやすくなります。点検と合わせて行いたいのが、物理的な予防策です。例えば、換気口フードには目の細かい網を取り付けたり、エアコンの室外機の隙間を専用のカバーで覆ったりすることで、巣作りのスペースをなくすことができます。軒下やベランダなど、過去に巣を作られたことがある場所や、巣を作られやすい場所には、あらかじめ市販のハチ用忌避スプレーを吹き付けておくのも効果的です。これらのスプレーには、蜂が嫌がる成分が含まれており、巣作りを抑制する効果が期待できます。効果の持続期間は製品によって異なるため、定期的にスプレーし直す必要があります。また、家の周りの環境を整えることも予防につながります。庭木や生垣は適切に剪定し、風通しを良くしておくと、蜂が巣作りに適した場所を見つけにくくなります。不要な物を屋外に放置しないようにし、蜂が隠れやすい場所を減らすことも有効です。これらの予防策を複合的に行うことで、アシナガバチがあなたの家に巣を作るのを効果的に防ぐことができます。地道な点検と対策が、快適な住環境を守るための第一歩です。
そもそも作らせないアシナガバチの巣予防策