自分で挑むアシナガバチ駆除の判断基準
自宅の軒下やベランダ、庭木などにアシナガバチが巣を作っているのを見つけると、穏やかな気持ちではいられません。特に小さなお子さんやペットがいるご家庭では、刺されるリスクを考えると早急に対処したいと思うのは当然のことでしょう。アシナガバチは比較的おとなしい性格とも言われますが、巣に近づいたり刺激したりすれば、防衛のために攻撃してきます。毒性もあり、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性も否定できません。そこで「自分で駆除できないか」と考える方もいるかと思います。しかし、自己判断で駆除に踏み切る前によく考えていただきたいことがあります。まず、巣の大きさが重要です。作り始めの小さな巣、具体的には女王蜂が一匹でいる時期や、働き蜂がまだ数匹程度の初期段階であれば、比較的安全に駆除できる可能性はあります。直径が数センチメートル程度で、巣穴の数が少ないうちが目安です。次に巣のある場所です。手が届きやすく、足場が安定しており、万が一の場合にすぐに避難できる開けた場所であれば、リスクは比較的低いと言えます。逆に、高所や閉鎖的な空間、屋根裏、壁の中など、駆除作業が困難で逃げ場のない場所にある巣は、自分で対処するのは非常に危険です。また、駆除を行う時期も考慮すべき点です。アシナガバチの活動が鈍る夜間や早朝に行うのが基本ですが、真夏など活動が最も活発な時期の大きな巣は、プロに任せるのが賢明です。これらの点を総合的に判断し、少しでも不安を感じる場合は、無理せず専門の駆除業者に相談することをお勧めします。安全を最優先に考えることが、何よりも大切なのです。