布団の虫刺されかゆみ対処と病院受診

布団で虫に刺された後、多くの人を悩ませるのが、そのしつこい「かゆみ」です。掻きむしってしまうと、皮膚を傷つけ、症状を悪化させたり、細菌感染（とびひなど）を引き起こしたりする可能性もあるため、適切に対処することが重要です。まず、かゆみを感じたら、できるだけ掻かないように我慢することが大切です。掻く代わりに、患部を冷やすのが効果的です。保冷剤や氷をタオルで包んだもの、あるいは冷たいシャワーを当てるなどして冷やすと、かゆみの感覚が和らぎます。次に、市販のかゆみ止め薬を使用します。虫刺され用のかゆみ止めには、抗ヒスタミン成分やステロイド成分が含まれているものが多くあります。抗ヒスタミン成分はかゆみの原因物質の働きを抑え、ステロイド成分は炎症を抑える効果があります。症状の強さや部位に合わせて、薬剤師に相談して適切な薬を選びましょう。ステロイド外用薬は効果が高いですが、漫然と長期間使用するのは避け、説明書に従って正しく使用することが大切です。パッチタイプの貼り薬も、掻き壊しを防ぐのに役立ちます。ただし、これらのセルフケアを行っても、かゆみが非常に強い場合、腫れがひどい場合、刺された範囲が広い場合、あるいは数日経っても症状が改善しない、むしろ悪化するような場合は、自己判断せずに皮膚科を受診することをお勧めします。特に、水ぶくれができたり、全身に蕁麻疹のような症状が出たり、発熱や気分の悪さなどを伴う場合は、強いアレルギー反応や感染症の可能性も考えられるため、速やかに医療機関を受診してください。皮膚科では、医師が症状を診察し、原因となっている虫を推測したり、必要であれば検査を行ったりして、より強力な塗り薬や飲み薬を処方してくれます。また、原因が特定できれば、今後の対策についてもアドバイスをもらえます。虫刺されのかゆみは我慢できないほど辛いこともありますが、掻き壊して跡を残さないためにも、適切な対処と、必要に応じた医療機関への受診を心がけましょう。