家具がたくさんある部屋でバルサンを使用する場合、どの家具をどのように保護すれば良いか、迷うこともあるでしょう。ここでは、特に注意して保護すべき家具の種類と、その具体的な養生方法について解説します。まず最優先で保護すべきは、口に入るもの、体に取り込む可能性があるものです。食品はもちろんのこと、食器、調理器具、お子様のおもちゃ、ペットの餌や水入れ、飼育ケージなどは、薬剤が絶対にかからないようにしなければなりません。これらは、可能であれば部屋の外に出すのが最も安全です。それが難しい場合は、食器棚や食品庫にしまい、扉をしっかりと閉めた上で、隙間をテープで目張りします。むき出しのものは、大きなビニール袋に入れて口を固く縛るか、厚手のビニールシートで隙間なく覆い、テープで固定しましょう。次に、精密機器類です。テレビ、パソコン、ゲーム機、オーディオ機器などは、薬剤の微粒子が内部に入り込み、故障の原因となる可能性があります。必ず電源を切り、コンセントを抜いた上で、専用のカバーか、なければ大きなビニール袋やビニールシートで全体を隙間なく覆ってください。美術品、工芸品、仏壇なども、変色や劣化を防ぐために、同様にしっかりとカバーをかけましょう。仏壇の内部にある仏具なども保護が必要です。衣類や寝具は、肌に直接触れるものなので、薬剤が付着するのは避けたいところです。クローゼットや押入れ、タンスにしまうのが基本ですが、入りきらない場合は、大きなビニール袋に入れるか、ビニールシートで覆います。家具の中でも特に注意したいのが、ソファや椅子などの布製品、そして革製品です。布製品は薬剤の成分を吸着しやすく、臭いが残ったり、アレルギーの原因になったりする可能性があります。革製品は、薬剤によってシミや変色、ひび割れなどを起こすリスクがあります。これらは、必ずビニールシートや専用のカバーで全体を覆いましょう。木製家具や金属製家具は、比較的影響を受けにくいとされていますが、高価なものやデリケートな塗装が施されているもの、ワックス仕上げのものなどは、念のためカバーをかけるか、新聞紙などで覆っておくと安心です。これらのポイントを押さえ、適切な養生を行うことで、バルサンによる家具へのダメージを防ぎ、安心して害虫駆除を行うことができます。
バルサン前に要チェック家具保護のポイント