家の中にねずみがいるかもしれない。そう感じながらも、「そのうちいなくなるだろう」「駆除するのは面倒だ」と対策を後回しにしてしまう人もいるかもしれません。しかし、ねずみの被害を放置することは、想像以上に多くのリスクを伴います。早期に駆除対策を講じることが、なぜ重要なのでしょうか。まず考えられるのは、経済的な被害の拡大です。ねずみは食べ物を求めてキッチンや食品庫に侵入し、食料を食い荒らします。被害はそれだけでなく、硬いものをかじる習性があるため、家の柱や壁、家具などを傷つけ、建物の価値を損なう可能性があります。さらに危険なのが、電気配線やガスホースをかじられることです。これにより漏電やショートが発生し、最悪の場合、火災を引き起こす原因にもなりかねません。実際に、原因不明の火災の中には、ねずみによる配線のかじりが原因とされるケースも報告されています。次に深刻なのが、健康被害のリスクです。ねずみは体や糞尿に様々な病原菌や寄生虫(ダニ、ノミなど)を保有しています。サルモネラ菌、レプトスピラ症、ツツガムシ病など、人間に感染すると重篤な症状を引き起こす可能性のある病気を媒介します。ねずみが徘徊した場所や汚染した食品に触れることで、これらの病原菌に感染するリスクが高まります。また、ねずみの死骸や糞尿から発生するダニがアレルギーや喘息の原因となることもあります。さらに、精神的なストレスも見過ごせません。夜中の物音による睡眠不足、いつねずみに遭遇するか分からないという不安感、衛生面への懸念などは、日々の生活において大きなストレスとなります。そして何より、ねずみは非常に繁殖力が高い生き物です。数匹の侵入を放置しておくと、あっという間に数が増え、被害は加速度的に拡大していきます。そうなってから駆除しようとすると、時間も費用も余計にかかってしまいます。これらのリスクを考えれば、ねずみの痕跡を見つけたら、決して放置せず、できるだけ早い段階で対策を始めることが重要です。自力での対策が難しいと感じたら、迷わず専門の駆除業者に相談することをおすすめします。早期発見、早期駆除が、被害を最小限に抑え、安全で安心な生活を取り戻すための鍵となるのです。