まさか自分の家が、あの小さな、しかし非常に不快な虫、チョウバエの発生源になるとは思ってもみませんでした。始まりは、数年前に中古の一戸建てに引っ越した後のことでした。特に梅雨時から夏にかけて、風呂場の壁に黒い小さな虫がとまっているのを頻繁に見かけるようになったのです。最初は気にしないようにしていたのですが、その数は日増しに増え、時には十数匹が壁一面にとまっていることもあり、さすがに気持ち悪くなりました。インターネットで調べてみると、どうやらチョウバエという虫らしいことが分かりました。発生源は排水口などのヘドロ汚れだとか。そこで、まずは風呂場の排水口を徹底的に掃除することにしました。髪の毛キャッチャーを外し、パイプユニッシュを流し込み、ブラシでゴシゴシ。これで大丈夫だろう、と高を括っていました。しかし、数日経つとまた同じようにチョウバエが現れるのです。おかしいなと思い、さらに調べてみると、浴槽のエプロン(側面カバー)の内部が発生源になっているケースが多いとのこと。恐る恐るエプロンを外してみると、そこには目を覆いたくなるような光景が広がっていました。長年の石鹸カスや髪の毛がヘドロ状になって溜まっており、よく見ると小さなウジ虫のような幼虫がうごめいているではありませんか。全身に鳥肌が立ちました。ゴム手袋とマスクを装着し、カビキラーを大量に噴射し、ブラシで必死に汚れを掻き出しました。その後、熱湯を流し、乾燥させて、ようやくチョウバエの姿を見なくなりました。あの時の達成感と安堵感は忘れられません。しかし、油断は禁物です。その後も定期的に排水口とエプロン内部の掃除は欠かさず行っています。この経験を通じて、チョウバエ対策には発生源の特定と、その徹底的な清掃がいかに重要かを痛感しました。見えない場所の汚れが、あんなにも厄介な虫を呼び寄せるとは。皆さんも、水回りの見えない部分の汚れには十分注意してください。
チョウバエとの終わりなき戦い体験談