家具が多い部屋でも、ポイントを押さえればバルサンの効果を最大限に引き出し、潜んでいる害虫を効率よく駆除することができます。せっかく手間をかけて準備するのですから、効果的な使い方をマスターしましょう。まず、バルサンの効果を最大限に発揮させるためには、薬剤が部屋の隅々まで行き渡ることが重要です。そのためには、部屋の「密閉性」を高めることが第一です。窓やドアを完全に閉め、換気扇も止めます。通気口などもあれば、テープなどで塞いでおきましょう。これにより、薬剤が部屋の外に漏れ出すのを防ぎ、室内の薬剤濃度を高めることができます。次に、家具の配置を工夫することも効果アップにつながります。可能であれば、家具を壁から少し離したり、部屋の中央に集めたりすることで、薬剤が壁際や家具の裏側など、害虫が隠れやすい場所にも届きやすくなります。ただし、無理に動かす必要はありません。それよりも、後述する養生をしっかり行うことの方が重要です。バルサンには、煙タイプ、水タイプ、霧タイプなど、いくつかの種類があります。煙タイプは最も薬剤の拡散力が高いとされていますが、火災報知器が反応しやすく、臭いも残りやすい傾向があります。水タイプは、煙が出ないので火災報知器への影響が少なく、マンションなど集合住宅でも使いやすいですが、煙タイプよりは拡散力がやや劣る場合があります。霧タイプは、粒子が細かく、隅々まで行き渡りやすいとされ、使用後の臭いも比較的少ないですが、価格が高めなことがあります。部屋の状況や対象とする害虫の種類、火災報知器の有無などを考慮して、最適なタイプを選びましょう。製品に記載されている適用畳数を確認し、部屋の広さに合ったものを選ぶことも大切です。広すぎる部屋に小さいタイプを使っても効果が薄れますし、逆に狭い部屋に強力すぎるタイプを使う必要もありません。使用する際は、部屋の中央付近、床の上に直接置くのが基本です。家具の上などに置くと、薬剤が均一に広がらない可能性があります。そして、使用後は規定時間しっかりと部屋を密閉状態に保ち、その後、十分に換気を行うこと。これが、潜んでいる害虫を確実に駆除するための重要なポイントです。正しい準備と使い方で、家具あり部屋でもバルサンの効果を最大限に引き出しましょう。