鳩の巣作りを、放置すると被害が拡大し、法的な問題も生じる可能性があります。このマニュアルに従って、迅速かつ適切に対処しましょう。ステップ1:状況確認と安全確保。まずは落ち着いて、巣(巣材)の状態と場所を確認します。双眼鏡を使ったり、少し離れた場所から静かに観察したりして、巣の中に卵や雛がいないかを確認してください。この確認作業が最も重要です。同時に、作業を行う場所の安全(足場は安定しているか、高所ではないかなど)も確認します。ステップ2:撤去可能かの判断。巣の中に卵や雛が「いない」ことが確実に確認できた場合に限り、撤去作業に進めます。もし卵や雛がいた場合、または判断に迷う場合は、ステップ4へ進んでください。巣の規模が大きい、高所であるなど、自分で作業するのが危険だと判断した場合も同様です。ステップ3:撤去作業(卵・雛がいない場合)。必ずマスクと使い捨ての手袋を着用します。鳩がいない時間帯を選び、静かに巣材(小枝、枯れ草など)を全て取り除きます。集めた巣材はビニール袋に入れ、口をしっかり縛って可燃ゴミとして処分します。作業中に鳩が戻ってきた場合は、刺激せず一旦作業を中断し、鳩が去ってから再開しましょう。ステップ4:清掃と消毒。巣があった場所とその周辺を徹底的に清掃・消毒します。鳩の糞は病原菌を含むため、消毒用エタノールや希釈した塩素系漂白剤(換気と材質に注意)を使い、丁寧に拭き掃除をします。糞が乾燥している場合は、吸い込まないように注意しながら、湿らせてから取り除くと良いでしょう。ステップ5:再発防止策の実施。鳩は執着心が強いため、一度巣を作ろうとした場所には再びやってくる可能性が高いです。巣があった場所や鳩がとまりやすい場所に、剣山(スパイク)、防鳥ワイヤー、忌避剤(スプレーや固形)などを設置します。最も確実なのは防鳥ネットでベランダ全体を覆うことですが、状況に応じて最適な方法を選びましょう。ベランダを常に清潔に保ち、鳩の巣材になるようなものを置かないことも重要です。ステップ6:専門家への相談(必要な場合)。自分で対処するのが難しい場合、卵や雛がいる場合、または再発防止策を確実に実施したい場合は、無理せず専門の駆除業者に相談しましょう。早期の相談が、被害の拡大を防ぎ、結果的に費用や手間を抑えることにも繋がります。
見つけたら即行動鳩の巣初期対策マニュアル