専門業者による徹底的な駆除作業が終わり、ようやく静かな夜を取り戻したとしても、それで終わりではありません。ねずみは一度侵入した場所に再び戻ってくる習性があり、また新たなねずみが外部から侵入してくる可能性も常に存在します。駆除後の安心できる生活を長く維持するためには、継続的な再発防止策が非常に重要になります。まず基本となるのは、ねずみの餌となるものを断つことです。食品は必ず密閉容器に入れるか、冷蔵庫に保管しましょう。キッチンのシンク周りや食卓に食べ物のカスを残さないようにし、調理後の油汚れなどもこまめに掃除することが大切です。生ゴミは蓋付きのゴミ箱に入れ、早めに処分するように心がけましょう。ペットフードの管理も重要です。出しっぱなしにせず、食べ終わったらすぐに片付ける習慣をつけましょう。次に、ねずみの巣の材料となるものをなくすことです。新聞紙や布切れ、ティッシュペーパー、ビニール袋などは、ねずみにとって格好の巣材となります。不要なものは溜め込まず、整理整頓を心がけ、収納場所も定期的に清掃しましょう。特に押し入れや物置などは、巣を作られやすい場所なので注意が必要です。そして最も重要なのが、侵入経路を塞ぐことです。業者が駆除作業時に封鎖してくれた箇所も、経年劣化などで再び隙間ができてしまう可能性があります。定期的に家の内外を点検し、壁のひび割れ、配管周りの隙間、換気口の網の破れなどがないか確認しましょう。ねずみは1.5センチ程度の隙間があれば侵入できると言われています。小さな隙間も見逃さず、パテや金網、防鼠ブラシなどで塞ぐことが大切です。市販の忌避剤(スプレータイプや設置タイプ)を、ねずみが現れた場所や侵入経路となりそうな場所に定期的に使用するのも、補助的な対策として有効です。ただし、効果の持続時間には限りがあるため、継続的な使用が必要です。これらの対策を地道に続けることが、ねずみのいない快適な環境を維持するための鍵となります。業者による駆除と日々の予防策を両輪で進めることで、再発のリスクを最小限に抑えることができるのです。