キッチンや食器棚の隅で、茶色くて小さな、見慣れないカプセルのようなものを見つけたとします。もしそれがチャバネゴキブリの卵鞘であったなら、その処理方法を一つ間違えるだけで、未来の数十匹のゴキブリの誕生を許してしまうことになります。パニックになる気持ちを抑え、絶対にやってはいけないNGな処理方法と、正しい対処法を理解しておきましょう。まず、最もやってはいけないのが「掃除機で吸い込む」ことです。一見、手軽で衛生的に見えますが、これは最悪の選択肢の一つです。掃除機の内部は暖かく、ホコリやゴミといった餌も豊富にあるため、卵鞘が中で孵化してしまう可能性があります。そして、生まれた赤ちゃんゴキブリが、掃除機の排気口から部屋中に拡散されたり、次に掃除機を使った時に別の部屋へ移動してしまったりする危険性があるのです。次に危険なのが、焦って「ティッシュなどで潰す」ことです。卵鞘の殻は意外と硬く、中途半端に潰してしまうと、中の卵が周囲に飛び散ってしまう恐れがあります。また、潰した際に体液などが付着し、不衛生であることは言うまでもありません。トイレに流すのも避けるべきです。卵鞘は水に強く、下水管のどこかに引っかかって孵化しないとも限りません。では、どのように処理するのが正解なのでしょうか。最も安全で確実な方法は、「物理的に完全に破壊し、密閉して捨てる」ことです。まず、ビニール手袋などを着用し、ティッシュやペーパータオルで卵鞘をそっと拾い上げます。それを丈夫なビニール袋に入れ、袋の上から靴で踏みつけるなどして、中身が潰れる「プチッ」という感触があるまで、完全に破壊してください。その後、念のために袋の中に殺虫スプレーを噴射し、袋の口を二重三重に固く縛ります。そして、それをさらに別の袋に入れて、可燃ゴミとして速やかに処分しましょう。この一連の作業は決して気分の良いものではありません。しかし、この一手間を惜しまないことが、チャバネゴキブリの繁殖サイクルを断ち切るための最も重要な行動なのです。
チャバネゴキブリの卵を見つけたら!絶対にやってはいけない処理方法